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頼れる国へ

毎日のように着物を着て、大変でしょう?

 

と聞かれます。

 

実は、着るのは15分だし、冬は暖かいし、コーディネートもしやすいし、大変でもないです。

 

ただ、

 

準備と後始末には少し手間がかかります。

でも慣れてしまえば、手順も決まってるのでなんと言うことはありません。

 

あくまで、慣れてしまえば、のことですが。

 

この数年、

1月だけは出来るだけ着物で過ごす事にしています。

 

なぜなら、

 

もし私が、この国が好きです、とこの国を語らなければならない事があった時、自分に何が言えようかと考えたからです。

 

政治や歴史を人前で語れるほどの教養、知識は無いわけで、多少自分にできることがあるとすれば、「家庭を持つ日本の主婦(女性)として」しかないのです。

 

そこで、少々自己主張出来るアイテムはないかと思ったところ、着たい時に着物が着られる自分でいよう、と思ったわけです。

 

お陰で母の着物が沢山ありますので。

(祖母の着物は戦時中食べ物に変わったそうです)

 

また、紐だけで着る着物は海外の方にはとても不思議なようで喜ばれます。

 

そして、最近はある年齢以上の日本の男性も懐かさを表情に出されます。

 

弾圧と迫害の歴史が途切れない国の行いの情報を見ていると、日本もうかうかとはしていられないと思います。

 

日本は世界秩序の基本となる国際連盟の規約に人権差別撤廃条項を入れるべきだと、アジア代表としてパリ講和会議で堂々と主張したと聞いています。

 

今この国は、人類史上初めての人間差別撤廃を国際秩序の基本に据えようと提唱した国だとは思えない曖昧な国になってはいまいか。

 

私に出来ることは、せめて日本の女性としての淑やかな振る舞いを少しでも思い出し、目指す事のように最近思っている。

 

そんなわけで、私の教え子達の成人の日にもまさに次世代へのメッセージとして私も着物でお祝いを伝えるようにしました。

 

私より背が低かった男の子も、立派な青年になっていて、話も行いも、頼もしいばかりです。

 

この国を強く逞しく、次世代が繋げ直してくれる事を願っています。

 

#キレイな日本人プロジェクト